現在の私は、加山久夫氏が主張する「誤訳説」の信憑性が最も高いと思っています。 次の文は、文献[4]の109ページからの引用です。
この誕生記事の背後には、紀元前八世紀の預言者イザヤによる 救世主誕生の預言がある。「『見よ、おとめ(アルマー)がみごみって 男の子を産む。その名はインマヌエルととなえられる』」 (「イザヤ書」第七章十四節)。
アルマーはしかし、「若い女」というほどの意味である。 ところが『旧約聖書』がギリシャ語に訳されたとき、 処女をさすパルテノスがあてられたのである。 つり、処女降臨は不正確な翻訳にもとづくというわけだ。